検査法
加速度計を応用した歩行周期の検出法
大田 仁史
1
,
竹内 孝仁
2
,
山本 晴康
2
,
小林 守
3
Hitoshi OHTA
1
1伊豆逓信病院リハビリテーション部
2東京医科歯科大学医学部整形外科学教室
3大生交易
pp.667-671
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905221
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はじめに
歩行は,主に下肢の各関節の統合された動きと,それによつて伝達される力とが,最終的に床との間に生ずる力学的関係の中で推進力を生みだす運動である.従つて分析のアプローチを大別すると,「動き」と「力」の二つの面があり,「動き」はさらに各関節の行う角度運動と,その運動を生みだしている筋活動およびそれらが歩行という連続した運動の中でどのような時間的関係のもとに行われているかということ,つまり歩行における周期的変化とに分けられる.
日常の臨床場面で歩行が正常か異常かを見分ける方法としては,歩行リズムの異常の有無が重要な情報の1つであることがわかる.異常歩行は多かれ少なかれ正常なリズムを失つており,また幼児の歩行は,健康成人とは明らかに異つた歩行周期を示していることがわかる.従つて歩行を分析するにあたつて,この歩行周期における時間的な問題をとらえることは1つのアプローチとして価値をもつていると考えられる.
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