Japanese
English
症例報告
MRIが術後の腱走行の評価に有用であった上腕二頭筋遠位腱皮下断裂の1例
MRI Study after a Repair of Distal Biceps Brachii Tendon Rupture : A Case Report
石井 正悦
1
,
蔡 栄美
1
,
薮野 亘平
1
,
辻野 宏明
1
,
山口 勝之
1
Masayoshi Ishii
1
1市立貝塚病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kaizuka Municipal Hospital
キーワード:
distal biceps brachii tendon
,
上腕二頭筋遠位腱
,
MRI
,
磁気共鳴画像
,
surgical repair
,
外科的修復
Keyword:
distal biceps brachii tendon
,
上腕二頭筋遠位腱
,
MRI
,
磁気共鳴画像
,
surgical repair
,
外科的修復
pp.1489-1492
発行日 2002年12月25日
Published Date 2002/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903710
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抄録:症例は65歳男性.土木作業員.転倒した際近くのものにつかまろうとして右肘を強制伸展した.右肘窩部での上腕二頭筋の陥凹がみられ,筋腹は近位へ移動していた.肘の筋力は屈曲回外ともにMMT4レベルであった.MRIでは上腕二頭筋筋腹の近位移動,筋腹遠位端の鈍化,皮下出血中に遊離する索状物がみられた.上腕二頭筋遠位腱皮下断裂と診断し,受傷約4週後に手術を行った.腱は橈骨粗面から剝離し近位へ退縮していたのでこれを引き出した.前方より橈骨粗面を展開し,suture anchor設置後肘屈曲位で腱をこれに縫着した.術後肘屈曲90°でギプス固定を4週行った後可動域訓練を開始した.術後12カ月の現在,肘可動域制限もなく屈曲回外筋力もほぼ正常に回復している.術後の腱走行を評価するため撮像したMRIでは,上腕二頭筋筋腹が引き下ろされその遠位端が鋭化していた.
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