Japanese
English
手術手技 私のくふう
片側脊柱筋群を温存した椎弓形成術
En-bloc Laminoplasty without Dissection of Paraspinal Muscles
細野 昇
1
,
坂浦 博伸
1
,
山崎 勇二
2
,
清水 広太
2
,
佐藤 巌
1
,
向井 克容
1
,
多田 浩一
2
,
吉川 秀樹
1
Noboru Hosono
1
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科)
2関西労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Graduate School of Medicine
キーワード:
myelopathy
,
脊髄症
,
postoperative cervical kyphosis
,
術後頚椎後弯
,
ultrasonic osteotome
,
超音波硬組織メス
Keyword:
myelopathy
,
脊髄症
,
postoperative cervical kyphosis
,
術後頚椎後弯
,
ultrasonic osteotome
,
超音波硬組織メス
pp.1161-1166
発行日 2002年10月25日
Published Date 2002/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903650
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:椎弓形成術においては時に術後のアライメント悪化や不安定性出現が認められる.これを克服するべく片側の傍脊柱筋を温存した椎弓形成術を考案したので術式を紹介し初期成績を報告する.片開き式椎弓形成術(C3~7)を基本にした.蝶番側では傍脊柱筋をほとんど剥離せず,その隙間に超音波硬組織メスを挿入して側溝を作成した.本術式を施行した24例が対象で,観察期間は平均25.0カ月(17~30),経時的に単純X線,CTを施行した.アライメント変化,すべり出現は各1例に認めたが,いずれも程度は軽かった.4例において拡大した椎弓の戻りをわずかに認めたが,これによる症状はなかった.従来の後方要素温存法は筋や棘突起をいったん切離して再建する方法であり,再建部の癒合に不確実性が残る.本法では筋肉・棘突起・その接合部をそのまま温存しているので,術直後から筋肉の力が棘突起を介して有効に頚椎に働くという利点を有している.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.