整形外科英語ア・ラ・カルト・101
整形外科分野で使われる用語・その63
木村 專太郎
1
Sentaro Kimura
1
1木村専太郎クリニック
pp.1296-1297
発行日 2001年11月25日
Published Date 2001/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903413
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先月は記念すべき第100回であった.
●Thomas splint(トーマス・スプリント)
これは英国の整形外科医のトーマス(Hugh Owen Thomas,1834-1891)の考案したシーネ(副木)である.大腿骨や下腿などの下肢の骨折のときに簡単に骨折部を固定し,患者の輸送や治療に用いることができる非常に便利な“splint”である.
今から約30年前の1972(昭和47)年に最初に米国から帰ってきて,日本のある病院に勤めたことがある.米国では下肢の外傷や骨折のときに,このトーマス“splint”をよく使っていた.この病院の整形外科は,当時としては私は信じられなかったが,トーマス“splint”がないということであった.世界的に有名なトーマス“splint”がないことに,私は非常にショックであったことを思い出す.しかしその後は便利なものが出現して,この“splint”はあまり使用されていないようだ.
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