Japanese
English
論述
嚥下障害を来したdiffuse idiopathic skeletal hyperostosisに対する手術治療
Surgical Treatment of Diffuse Idiopathic Skeletal Hyperostosis Causing Dysphagia
杉山 誠一
1,2
,
清水 克時
1
,
宮本 敬
1
,
坂口 康道
1
,
細江 英夫
1
,
鈴木 康
3
Seiichi Sugiyama
1,2
1岐阜大学医学部整形外科
2現:羽島市民病院整形外科
3岐阜県立岐阜病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gifu University School of Medicine
キーワード:
diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
,
DISH
,
deglutition disorder
,
嚥下障害
,
surgery
,
手術
Keyword:
diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
,
DISH
,
deglutition disorder
,
嚥下障害
,
surgery
,
手術
pp.1149-1154
発行日 2001年10月25日
Published Date 2001/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903382
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抄録:頚椎の前縦靱帯骨化が原因で嚥下障害を来したdiffuse idiopathic skeletal hyperostosis 14例を対象として,治療について検討した.流動食,消炎鎮痛剤の内服による保存治療は10例に有効であったが,経過観察中にうち4例は症状が再燃し増悪した.この4例と保存治療が当初より無効であった4例を合わせた計8例において,頚椎前方に増殖した前縦靱帯骨化を切除する手術を行った.以下手術を実施した8例について述べる.性別は男性7例,女性1例,手術時年齢は55~78歳(平均65歳)であった.食道造影では8例全例において,くちばし状を呈した高さ14~22mm(平均18mm)の骨化巣突出部が咽頭や食道を圧迫していた.3例で造影剤の誤嚥が観察された.8例中6例では手術後3週間以内に嚥下障害がほぼ消失した.一方,2例では嚥下障害が軽快するのに数カ月を要し,手術後1年でも症状が軽度残存していた.重症例では術後管理として,誤嚥を予防することが必要であった.
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