Japanese
English
手術手技 私のくふう
慢性関節リウマチに対する新しい棚形成術―modified Sauvé-Kapandji法
Modified Sauvé-Kapandji Procedure for the Rheumatoid Wrists
藤田 悟
1
,
政田 和洋
2
,
橋本 英雄
2
,
冨士 武史
1
Satoru Fujita
1
1大阪府立病院整形外科
2大阪労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Prefectural Hospital
キーワード:
Sauvé-Kapandji procedure
,
Sauvé-Kapandji法
,
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
shelf operation
,
棚形成術
Keyword:
Sauvé-Kapandji procedure
,
Sauvé-Kapandji法
,
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
shelf operation
,
棚形成術
pp.271-277
発行日 2001年3月25日
Published Date 2001/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903225
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抄録:慢性関節リウマチの遠位橈尺関節障害に対して,Sauvé-Kapandji法を改良した新しい棚形成術を行い,良好な結果が得られたので報告する.この方法は切除した尺骨頭を90°回転させて橈骨の尺側に差し込んで固定するものである.術後1年以上経過した25例30手について,臨床症状とX線学的検討を行った.症例は男性9例,女性16例,手術時年齢は平均60歳,術後追跡期間は平均19カ月(12~34カ月)であった.X線学的にはcarpal height ratio(CHR),carpal translation index(CTI),palmar carpal subluxation ratio(PCSR)を評価した.術後全例に骨癒合が得られ,疼痛は全例とも消失もしくは著明に軽減した.前腕の回内外は術後平均17°増加した.CHRは術前平均0.47から最終調査時平均0.46になった.同様に,CTIは0.33から0.34,PCSRは0.22から0.22となり,いずれの値も術前後で統計学的有意差はなかった.本法は簡便であり,特に尺骨遠位端の関節破壊や骨吸収を伴う症例に有用である.
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