Japanese
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シンポジウム 舟状骨偽関節に対する治療
陳旧性舟状骨骨折に対するRusse法の治療成績
Results of Russe Procedure for Chronic Scaphoid Fracture
市川 誠
1
,
生田 義和
1
,
石田 治
1
Makoto Ichikawa
1
1広島大学医学部整形外科教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
scaphoid fracture
,
舟状骨骨折
,
Russe procedure
,
Russe法
,
DISI deformity
,
DISI変形
Keyword:
scaphoid fracture
,
舟状骨骨折
,
Russe procedure
,
Russe法
,
DISI deformity
,
DISI変形
pp.129-132
発行日 2001年2月25日
Published Date 2001/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903198
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要旨:当科における陳旧性舟状骨骨折に対するRusse法の治療成績を検討し,本法の適応について検討した.対象は1967年から1995年までに手術を施行した50例のうち追跡調査が可能であった28例とした.内訳は男性26例,女性2例で,手術時年齢は16~53歳(平均26歳)であった.受傷から手術までの期間は3~59カ月(平均15カ月)で,術後経過期間は36~228カ月(平均124カ月)であった.骨癒合率は96%(27/28例)で,外固定期間は6~19週(平均10.5週)であった.radiolunate angleは健側差で,術前-13°から調査時-9°に有意に改善していたが,改善度としてはやや不良であった.調査時5例にDISI変形を認め,そのうち2例に関節症性変化を認めた.陳旧性舟状骨骨折に対しては,外固定期間が短いことやDISI変形の矯正効果が大きい点でRusse法よりも前方楔状骨移植を併用したHerbert screw固定法が有利と考えられ,Russe法の適応はHerbert screwなどの内固定材料が挿入困難な症例や,Herbert screw固定法失敗例などにあると考えられた.
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