Japanese
English
臨床経験
陳旧性𦙾骨顆間隆起骨折に対する前十字靱帯再建術の1例
Anterior Cruciate Ligament Reconstruction for a Fibrous Union of Tiblal Intcrcondylar Eminence Fracture : A Case Report.
史 賢林
1,2
,
堀部 秀二
1
,
濱田 雅之
1
,
三岡 智規
1
,
松本 憲尚
3
,
土井 照夫
1
Kenrin Shi
1,2
1大阪労災病院整形外科
2聖マリアンナ医科大学附属難病治療研究センター
3大阪大学医学部整形外科
1Departlnent of Orthopaedic Surgery, Osaka Rosai Hospital
キーワード:
tibial intercondylar eminence
,
𦙾骨顆間隆起
,
fracture
,
骨折
,
anterior cruciate ligament recon-struction
,
前十字靭帯再建術
Keyword:
tibial intercondylar eminence
,
𦙾骨顆間隆起
,
fracture
,
骨折
,
anterior cruciate ligament recon-struction
,
前十字靭帯再建術
pp.953-956
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902242
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抄録:陳旧性𦙾骨顆間隆起骨折に対して前十字靱帯(以下ACL)再建術を行った1例を経験した.症例は25歳男性.1995(平成7)年9月交通事故にて左膝を受傷し膝不安定感と疼痛が持続するため,1996(平成8)年4月当科を受診した.軽度の伸展制限および前方不安定性を認め,伸展位での疼痛が著明であった.単純X線では骨片が転位した陳旧性𦙾骨顆間隆起骨折を認めた.MRIではACL実質部の膨化と輝度の不均一な上昇を認めた.関節鏡視ではACLは弛緩していたため,ACLを骨片ごと切除し自家半腱様筋腱を用いて再建術を施行した.術後9カ月の現在,疼痛,不安定性ともに消失している,切除したACLは光顕では膠原線維の長軸方向への均一な配列がみられず線維間の拡大を認め,電顕では60nm以下の細い径のfibrilの増加を認めた,陳旧性𦙾骨顆間隆起骨折においてACLの変性が疑われるときは,骨片をそのまま整復固定するよりも再建術を行った方がよいと考えられた.
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