Japanese
English
論述
STT(scaphotrapezial trapezoidal)関節症の手関節X線像
Radiographic Studies of Scaphotrapezial Trapezoidal (STT) Osteoarthritis
谷口 泰徳
1
,
野村 和教
1
,
平野 三好
1
,
玉置 哲也
1
Yasunori Taniguchi
1
1和歌山県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medicad College
キーワード:
scaphotrapezial trapezoidal joint
,
舟状骨大菱形骨小菱形骨間関節
,
carpal bone
,
手根骨
,
wrist arthropathy
,
手関節症
Keyword:
scaphotrapezial trapezoidal joint
,
舟状骨大菱形骨小菱形骨間関節
,
carpal bone
,
手根骨
,
wrist arthropathy
,
手関節症
pp.873-877
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902227
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抄録:STT関節症の手関節X線所見について検討した.対象例は男4例女8例,年齢は60歳~93歳,平均70.3歳で両側発症8例,片側発症4例であった.患側は右側10手関節,左側10手関節であり発症側に左右差を認めなかった,STT関節ではgrade 3と判定される重度の関節症が65%と比較的高頻度に認められるのが特徴であった.母指CM関節では関節症性変化は高頻度に認めるが,重度のgrade3の関節症は15%と少なく,そのほとんどが軽症例であった.その他の部位の模骨月状骨間,模骨舟状骨間,手根中央関節の関節症性変化の出現は低頻度で,ほとんどがgrade 1の軽症例のみであった.全例において橈骨舟状骨角は低値を示し,舟状骨は背屈回旋位となっていた.STT関節症の病態は加齢性変化などの一次性要因を背景として,母指のピンチ動作などの負荷が加わり靱帯,関節包の摩耗をきたし,舟状骨は背屈回旋しSTT関節症に進展すると考えられる.
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