Japanese
English
臨床経験
特発性手舟状骨壊死の1例
Idiopathic Avascular Necrosis of the Scaphoid : A Case Report
阪田 武志
1
,
日高 典昭
2
,
露口 雄一
3
,
土井 照夫
3
Takeshi Sakata
1
1信原病院整形外科
2大阪市立大学医学部整形外科
3大阪労災病院整形外科
1Departmnent of Orthopaedic Sugery, Nobuhara Hospital
キーワード:
特発性
,
idiopathic
,
無腐性壊死
,
avascular necrosis
,
舟状骨
,
scaphoid
Keyword:
特発性
,
idiopathic
,
無腐性壊死
,
avascular necrosis
,
舟状骨
,
scaphoid
pp.1117-1120
発行日 1995年9月25日
Published Date 1995/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901732
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抄録:発症頻度が稀とされている手舟状骨に生じた特発性骨壊死の1例を経験したので報告する.症例は34歳,男性,特に誘因なく左手関節痛が出現し,増強してきたため来院した.X線像で左手舟状骨近位部に骨硬化,遠位部に複数の嚢腫様陰影を認めた.MR上,Tl強調像で近位部は低信号,遠位部は低信号域と高信号域が混在していた.T2強調像では全体的に低信号を示し,骨嚢腫部に一致して高信号域を認めた.生検時の組織学的所見はempty Iacunaeを有する壊死骨梁と一部に新生骨がみられた.特発性手舟状骨壊死と診断し,手術を施行した.壊死骨を掻爬後,腸骨より採取した海綿骨を移植し,続いてKawai7)らの方法に従い方形回内筋付き骨移植を行った.術後1年6カ月を経過した現在,左手舟状骨のcollapseは認められず,経過良好である.
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