Japanese
English
臨床経験
上腕三頭筋長頭拘縮の1例
Contracture of Long head of Triceps Brachii: A Case Report
有山 信三
1
,
小野 浩史
1
,
矢島 弘嗣
1
,
尾崎 二郎
1
,
玉井 進
1
Shinzou Ariyama
1
1奈良県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
肩関節
,
shoulder joint
,
筋性拘縮
,
myogenic contracture
,
上腕三頭筋長頭
,
long head of triceps brachii
Keyword:
肩関節
,
shoulder joint
,
筋性拘縮
,
myogenic contracture
,
上腕三頭筋長頭
,
long head of triceps brachii
pp.937-940
発行日 1993年8月25日
Published Date 1993/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901180
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抄録:上腕三頭筋長頭拘縮による上肢挙上制限の1例を経験した.症例は37歳の女性で,幼少時より右上肢の挙上制限を自覚しており,日常生活では結髪動作が困難であった.疼痛はなかった,初診時,上肢前方挙上,側方挙上とも制限され,とくに,肘関節屈曲位での上肢挙上が著しく制限されていたが,筋力,知覚などは正常であった.上腕三頭筋長頭はその起始部から約8cmにわたり索状化しており,これが上肢挙上制限の原因となっていた.この上腕三頭筋長頭の索状部分とその深部の広背筋膜の切離を併せて施行することにより上肢挙上制限は改善しえた.本症は幼少時より症状が存在しており,手術時所見,病理所見から胸鎖乳突筋の瘢痕化による先天性筋性斜頸と類似した病態と考えた.
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