Japanese
English
特別企画 痛みを主徴とする新しい疾患概念,特異病態
慢性期脊髄損傷患者の麻痺領域における疼痛
Phantom Pain in Paraplegia and Quadriplegia
浅野 雅敏
1
,
藤原 桂樹
1
,
桜井 隆
1
,
荻野 洋
1
Masatoshi Asano
1
1星ヶ丘厚生年金病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hoshigaoka Koseinenkin Hospital
キーワード:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
麻痺域の疼痛
,
phantom pain
,
くも膜下フェノールブロック
,
intrathecal phenol block
,
硬膜外脊髄電気刺激
,
epidural spinal cord electrical stimulation
Keyword:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
麻痺域の疼痛
,
phantom pain
,
くも膜下フェノールブロック
,
intrathecal phenol block
,
硬膜外脊髄電気刺激
,
epidural spinal cord electrical stimulation
pp.691-696
発行日 1993年6月25日
Published Date 1993/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901132
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抄録:慢性期脊髄損傷患者で知覚麻痺領域に疼痛を有する25例を対象とし,疼痛の性状を分析した.次いで疼痛に対し,くも膜下フェノールブロック及び,硬膜外脊髄電気刺激療法を施行し,その除痛効果を検討した.疼痛の性状は①完全及び不全麻痺に共通してみられる,より末梢に強い体幹部及び下肢の鋭くさすような痛み,②完全麻痺の麻痺上界領域のしめつけられるような圧迫痛,③不全麻痺の会陰部の焼け付くような痛み,の3種に分類された.くも膜下フェノールブロックは4例に施行し,不全麻痺の鋭くさすような下肢痛に対し有効であった.硬膜外脊髄電気刺激療法は8例に施行し,体幹部及び下肢の鋭くさすような痛みと会陰部の焼け付くような痛みに有効であった.
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