Japanese
English
臨床経験
広背筋,大円筋移行術を併用した人工肩関節置換術の1症例
Latissimus Dorsi and Teres Major Tendon Transfer for Total Shoulder Replacement in a Patient of Rheumatoid Arthritis. A Case Report
井上 篤志
1
,
青木 光広
1
,
長尾 正人
1
,
三名木 泰彦
1
,
堀田 知伸
1
,
荻野 利彦
2
,
山内 一功
2
Atsushi Inoue
1
1札幌医科大学整形外科
2札幌医科大学付属衛生短期大学
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical College
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
人工肩関節
,
total shoulder replacement
,
広背筋腱移行
,
latissimus dorsi transfer
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
人工肩関節
,
total shoulder replacement
,
広背筋腱移行
,
latissimus dorsi transfer
pp.1315-1319
発行日 1992年11月25日
Published Date 1992/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900992
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抄録:我々は,腱板機能不全を伴う慢性関節リウマチ(RA)患者に対して,人工肩関節置換術(TSR)と広背筋,大円筋を用いた腱板の再建術を行った.腱板機能の再建によって人工関節の安定化,impingementの防止,外旋筋力の強化を期待した.患者は発症より19年を経過しているRAで,RA診断基準(1987年)の7項目をすべて満たしており,stage IV,class 2,Lansbury活動性指数62%である.右肩関節の術前可動域は,自動屈曲40゜,外転25゜,外旋20゜,内旋60゜である.用いた人工肩関節は,京セラ製のnonconstrained typeである.手術は,広背筋と大円筋を上腕骨より剥離し,これを上方へ引き上げて肩峰の下を通し後方より斜め前方に上腕骨骨頭を覆うように移行した.術後1週間でCPMを開始した.術後6ヵ月の肩関節機能は,自動屈曲85゜,外転50゜,外旋40,内旋L4レベルである.疼痛も消失している.
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