Japanese
English
臨床経験
前腕回外制限をきたした上腕二頭筋橈骨付着部石灰化の1例
Calcific Tendinitis of Radial Insertion of Biceps Brachii: A Case Report
村瀬 剛
1
,
露口 雄一
2
,
日高 典昭
2
,
土井 照夫
2
Tsuyosi Murase
1
1国立大阪病院整形外科
2大阪労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Osaka Hospital
キーワード:
石灰性腱炎
,
calcific tendinitis
,
上腕二頭筋腱
,
bicepstendon
Keyword:
石灰性腱炎
,
calcific tendinitis
,
上腕二頭筋腱
,
bicepstendon
pp.865-868
発行日 1991年7月25日
Published Date 1991/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900392
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抄録:非常に稀な部位である上腕二頭筋橈骨付着部の石灰性腱炎により,前腕の回外制限をきたした症例を経験したので報告する.症例は67歳の女性で,徐々に増強する右肘痛と右前腕回外制限を主訴として来院した.初診時,右前腕の回外は20°に制限され,近位橈尺関節に圧痛,運動時痛を認めた.X線像,CTにて模骨付近に石灰化巣があるのが観察され,これが橈尺骨間にimpingeして回外制限の原因となっていると考えられた.保存的療法に抵抗したため,病巣の切除術を施行した.石灰化は上腕二頭筋腱内に存在したため,腱と共に病巣を切除した.現在,術後4カ月であるが,疼痛を認めず回外制限も消失している.
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