--------------------
書評「Abdominal Ultrasound―A Basic Textbook」
植野 映
1
1筑波大学臨床医学系
pp.174
発行日 1998年2月25日
Published Date 1998/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103573
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
超音波医学における世界の巨匠,福田守道教授とDavid Cosgrove教授による共著「Abdominal Ultrasound」が発刊された.福田教授は,長年,腹部超音波診断に携わり,特に超音波内視鏡の開発者としてその名を世界に轟かせた研究者である.数々の業績を残してきたが,その集大成として1994年7月に札幌で第7回世界超音波医学学術連合大会(WFUMB:World Federation for Ultrasound in Medicine and Biology)を主催し,大成功を収めた.Cosgrove教授は放射線科医であり,超音波の原理に精通し,卓越した臨床能力を持つ.最近では,カラードプラにおいて更に業績が認められ,Hammersmith HospitalのRoyal Postgraduate Medical School教授として迎えられた.彼は,婦人科,泌尿器の領域も含めて腹部臓器全般に超音波を研鑽し,そのカバーする範囲は福田教授同様に広い.しかしながら,個人で腹部臓器すべての超音波診断学を網羅することは到底不可能であろう.この本は,両教授の知識と技術を補いながら,また,いろんな研究者の好意により珍しい症例の提供を受けて,総合的な教科書として完成されている.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.