境界領域/知っておきたい
たこ・うおの目
渡邊 孝治
1
Koji WATANABE
1
1わたなべ整形外科クリニック
pp.786-788
発行日 2017年8月25日
Published Date 2017/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200886
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はじめに
「たこ」,「うおの目」はそれぞれ「胼胝」,「鶏眼」の俗称である.胼胝や鶏眼で困っている人は,整形外科だけではなく皮膚科や形成外科を受診することも多い.私見であるが,皮膚科や形成外科では胼胝・鶏眼という皮膚の角質異常に注目され,局所の治療で終了していることが多い印象を受ける.胼胝・鶏眼は摩擦や圧迫などの慢性的な刺激により,生体の生理的な防御反応として全身のどこにでもできうる.われわれは,胼胝や鶏眼は摩擦や圧力の要因が取り除かれれば,徐々に小さくなり,治ることを知っている.整形外科医として胼胝や鶏眼を診察するときは,われわれの得意な荷重バランスやアライメントについて考察し,胼胝・鶏眼の原因を考えながら治療をしていくとおもしろい.
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