視座
腰痛診療ガイドラインについて思う
土井田 稔
1
1岩手医科大学整形外科
pp.1069
発行日 2013年11月25日
Published Date 2013/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102874
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日本整形外科学会では,整形外科診療において日常で頻繁に遭遇する疾患や重要度が高いと考えられる疾患を選び,科学論文のエビデンスに基づいた診療ガイドラインの作成を平成14年度(2002)にスタートさせました.これは,整形外科専門医が,進んだ診療情報をいち早く共有して,治療成績の「ばらつき」を少なくし,質のよい診療を提供できることを目的としています.現在までに14の診療ガイドラインが発刊されています.昨年の秋には,腰痛診療ガイドラインが出版されました.ほとんどの診療ガイドラインが“疾患単位”を対象とし作成されているのに対し,腰痛は“症状”の総称である点が大きく異なっています.本ガイドラインは白土修委員長の強いリーダーシップのもと,約5年間の年月をかけ作成されました.私もその委員の一員としてガイドライン作成に参加させていただいた経験から,診療ガイドラインについて私感を述べてみたいと思います.
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