特別寄稿
リウマチの治療―50年の歩み
七川 歓次
1,2
1行岡病院
2滋賀医科大学
pp.1209-1217
発行日 2009年12月25日
Published Date 2009/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101640
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わが国が本格的なリウマチ病研究を始めたのは,昭和28年(1953)に清水源一郎教授(大阪大学)を班長とする「リウマチ,特にリウマチ熱およびリウマチ様関節炎の研究」の文部省総合班研究が発足した時である.その研究成績は,昭和30年(1955)に大阪大学で公開発表され,後に清水教授編集による単行本『リウマチ―新しい考え方と治療』32)が刊行されている(図1).これは日本で最も古いリウマチの単行本である.
これという治療法もなかった関節リウマチ(RA)の独創的な外科療法を世界で初めて開発し(1947),この難病の〈治療の窓〉を開けた清水教授の功績は正しく伝えられなければならない(表1).
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