連載 手術部位感染の基本・6
予防的抗菌薬
毛利 靖彦
1
,
小林 美奈子
1
,
大北 喜基
2
,
楠 正人
1,2
1三重大学大学院医学系研究科病態修復医学講座先端的外科技術開発学分野
2三重大学大学院医学系研究科病態修復医学講座消化管・小児外科学分野
pp.940-943
発行日 2009年9月25日
Published Date 2009/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101592
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はじめに
適切な予防的抗菌薬を使用すれば,手術部位感染を減少することができることは明らかである.1999年の米国のガイドライン11)の発表以来10年が経過し,本邦でも,予防的抗菌薬使用に対する意識は,多くの外科医にとっても高まっていると考えられる.人工関節などのように大きな生体材料を使用する整形外科手術においては,わずかな細菌数でも感染して難治性となり,これらのインプラントを抜去せざるを得ないことが多く,生じる機能障害は大きい.今回は,予防的抗菌薬使用に関する基本的事項と整形外科領域における予防的抗菌薬の特殊な使用について述べる.
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