整形外科/知ってるつもり
深部静脈血栓症と急性肺動脈塞栓症
髙木 理彰
1
,
松田 雅彦
2
,
清重 佳郎
2
1山形大学医学部整形外科
2済生会山形病院整形外科
pp.56-58
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100614
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【はじめに】
エコノミークラス症候群として広く知られるようになった深部静脈血栓症(deep venous thrombosis;DVT)は,主として下肢や骨盤内の深部静脈にできる血栓による灌流障害で,さらに血栓が剝離して肺動脈を塞栓すると急性肺動脈塞栓症(acute pulmonary embolism;APE)の原因となります.整形外科領域でも脊椎・骨盤・下肢の手術侵襲や長期臥床が誘因となって少なからずDVTが発生することがわかってきました.APEは,発症から短時間のうちに致死的な転帰をとることもある救急疾患であり,DVT/APEに関しては病態のみならず,診断から治療に至る流れを知っておくことが大切で,その概略を述べたいと思います.
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