視座
整形外科における再生医療とアンチエイジング
和田 佑一
1
Yuichi WADA
1
1帝京大学市原病院整形外科
pp.743-744
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100135
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日本や欧米などの経済先進諸国では,栄養補助食品の市場が急拡大し,高齢化の進展とともに健康ブームは高まるばかりである.こうした背景のもと,近年,細胞の分化誘導の進歩や細胞増殖因子の同定が進むにつれ,先端医療技術は再生医療という新たな分野を生み出し,これに対する高齢者と高齢者市場を中心とした社会からの期待は大きいように思われる.
本誌40巻3号で帖佐悦男先生(宮崎大学)がご指摘のように,整形外科の分野でも運動器にかかわるすべての組織の再生が試みられている.私は恩師である守屋秀繁先生(千葉大学)のご指導のもと,スポーツ外傷に対する治療手段の1つとして15年ほど前から半月板と関節軟骨の培養や移植の研究を行っているが,一般の方からの質問は高齢に伴う変性の治療に関するものが大多数であるのが実際である.
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