国際学会印象記
「第9回国際手の外科学会」に参加して
水関 隆也
1
1広島県身障者リハビリテーションセンター
pp.56-57
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100027
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3年に1回開催されるIFSSH(国際手の外科連合)学術集会は今回で9回目を迎え,2004年6月13~17日の間,Anntal Renner会長の下,ハンガリーのブダペストにて開催された.登録参加者は世界各国から1,400余名.そのうち,日本手の外科学会からの登録参加者は140名で,これは地元ハンガリーからの参加者数を凌駕し,最多であった.学会はブタペストの東端に位置するブダペストアリーナで行われた.発表は5会場と展示場に分かれて行われた.主会場は十分の広さであったが,他の会場は真ん中に柱があったり,画面が低かったりで参加者には必ずしも快適ではなかった.ともあれ,発表内容は手の外科関連の全ての分野について網羅されていた.会場が多いと,聞きたい発表が重なるという不可避的なジレンマに悩まされる.また,海外での学会になると会期中にどうしても観ておきたい観光もこなさなければならない羽目になる.そんなこんなの事情で筆者も学会全てを見聞しているわけでないので,報告の多少の偏りはご容赦願いたい.
開会式の席上,Pioneers of Hand Surgeriesが発表された.日本からは順天堂大学名誉教授 山内裕雄先生,慶應義塾大学名誉教授 矢部裕先生,東京慈恵会医科大学名誉教授 児島忠雄先生のお三方が選ばれた.このPioneersとは国際的に手の外科の発展に寄与した先達を顕彰するために生まれた制度で,今までに故天児民和先生,津下健哉先生,故田島達也先生,三浦隆行先生が殿堂入りを果たしている.今回の3人を加えて,7人となった.邦人会員として大変嬉しい出来事であった.
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