臨床外科交見室
輸血血液管理について—T & S(Type & Screen)採用の試み
新井 元順
1
1磐城共立病院
pp.917
発行日 1995年7月20日
Published Date 1995/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905274
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平成4年の厚生省医療指導の際,血液製剤の管理体制の不備を指摘され,改善計画書を呈示してご勘弁いただいたことがある.当時,血液製剤は薬局が窓口業務を行っていたのだが,薬局は在庫機能をもたず,主治医管轄のもとで各病棟が保管していたので,きわめて非合理的な体制で,指導官の指摘はもっともであった.薬局事務は各病棟からの注文を新規発注,返品再配分で帳尻を合わせるのに超勤の連続であった.
計画は,輸血センターを設置して血液製剤の中央集中管理を行うというものであった.計画が遅々として進まない理由は,薬局,検査部のどちらが担当するかなどの見解がまとまらなかったためである.結局,検査部の血液関係職員の協力を得ることができ,中央検査部に輸血室を併設することになったが,24時間体制とするための当直問題でさらにもめ,当院の輸血管理中央機構は昨年7月に発足したばかりである.
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