病院めぐり
竹田綜合病院外科
紙田 信彦
pp.51
発行日 1997年1月20日
Published Date 1997/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902615
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当院は,昭和3年竹田医院として出発し,現在は25診療科,1209床を有する綜合病院である.診療圏は,戊申の役の白虎隊の自刃で有名な旧会津藩内の2市15町11村で,かかえる人口は335,000人余である.日中の外来患者は2,500人前後,夜間救急外来には,多い時は100名を越え,夜の緊急手術もよく行われている.
外科は,東大塩田外科教室出身の塩川五郎によって,昭和10年に開設され,現在の体制になったのは,山口善友部長の時である.スタッフは,科長3名を含めて16名である.関連大学医局は,東大第2外科,山梨医大第1外科など6医局である.出身校間の垣根はなく,退職後も,友達としての交流が続くなど,いい雰囲気である.扱う疾患は,消化器・甲状腺・乳腺・肛門疾患が主である.当外科では,治療レベルの目標を,本邦のトップレベルの80%に置き,手術は安全に,かつ逃げのできる手術を基本としている.80%の到達目標であれば,専門家でなくても達成可能と信じ,偏る事なく患者を担当させている.研修医には,早いうちからできるだけ多くの手術を経験させ,手術の怖さを含めて,手術の基礎を体で覚えさせる様にしている.麻酔の基礎研修,診断技術の研修,病理標本の見方なども関連科の協力を得て施行させている.
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