特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
3.肺・気管手術
気管切開術
笹壁 弘嗣
1
1羽生病院外科
pp.57-60
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902448
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気道確保は患者の生命に直結するきわめて重要な手技であり,外科医は各種の人工気道の長所・短所・合併症やその適応などを熟知しておく必要がある.挿管チューブの発達により,気管内挿管は2〜3週間と,以前より長期にわたって使用可能となり,気管切開の適応はやや狭まってきている.気管切開は手術室で行うのが最良であるが,手術室への搬送にはリスクを伴う.そのリスクは,患者の重症度に加え,各施設の準備状況によっても異なってくるため,どこでどのように行うかは総合的判断が求められる.そのなかで,キットさえあればどこでも簡単に行えるpercutaneous tracheostomyは今後注目される手技である.
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