特集 処置や手術に必要なインフォームド・コンセント
【咽頭・喉頭の治療に対するインフォームド・コンセント】
気管切開術
木村 百合香
1
Yurika Kimura
1
1昭和医科大学江東豊洲病院耳鼻咽喉科
キーワード:
インフォームド・コンセント
,
気管切開術
,
合併症
Keyword:
インフォームド・コンセント
,
気管切開術
,
合併症
pp.555-557
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001587
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はじめに
気管切開術は,耳鼻咽喉科疾患のみならず,呼吸器疾患や脳神経疾患,循環器疾患など広い領域で行われている。令和4年度のレセプトデータ(NDB)によれば,入院症例における気管切開の算定件数は27,952件であり,全診療科の手術件数の第43位,耳鼻咽喉科関連では,口蓋扁桃摘出術,下鼻甲介切除術に次いで3番目に多い手術である1)。気管切開術の他の耳鼻咽喉科手術との大きな相違点は,適応疾患の多くを耳鼻咽喉科領域の疾患ではない疾患が占めることであり,必ずしも耳鼻咽喉科医が施行するとは限らず,他の外科系診療科でも施行されている。各診療科共通のインフォームド・コンセント書式を使用している施設は少なくないことから,書式の作成にあたっては,目的や適応を広く設定することが望ましい。

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