Japanese
English
臨床報告・1
先天性多発性肝内胆管拡張症(Caroli病)の1例
Congenital multiple cystic dilatation of intrahepatic bile duct (Caroli's disease) in an adult
渡邉 至
1
,
三井 一浩
2
,
山口 正人
1
,
実方 一典
1
,
佐藤 明
3
,
寺薗 公雄
4
,
渡部 信之
4
Itaru WATANAB
1
1NTT東北病院外科
2東北大学医学部第2外科
3NTT東北病院内科
4NTT東北病院放射線科
キーワード:
Caroli病
,
胆道拡張症
,
先天性肝線維症
,
Caroli症候群
,
胆管癌
Keyword:
Caroli病
,
胆道拡張症
,
先天性肝線維症
,
Caroli症候群
,
胆管癌
pp.223-228
発行日 1996年2月20日
Published Date 1996/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902218
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はじめに
Caroli病は肝内末梢胆管枝の嚢胞状の拡張が多発性に認められる先天性の胆道系疾患であり,この嚢胞と胆管系に細菌性の胆管炎を伴って重篤化する.1958年より1978年にわたるCaroliら1,2)の数回の報告以来こう呼ばれるが,以後,欧米では140余例3,4),本邦では30余例5-7)の報告がある.稀な疾患であることもあって,その定義,病態の詳細は未だ不明確な点も少なくない7).
今回,成人例において肝内嚢胞内および総胆管に結石症を伴った本症を経験した.症例の経過と画像所見を中心に報告するとともに,Caroli病あるいはCaroli症候群の定義づけなどについて文献を参照して若干の考察を加える.
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