特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅴ.肛門部
8.毛巣洞炎
原 宏介
1
1焼津市立総合病院外科
pp.160-162
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901343
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毛巣洞(あるいは毛髪洞pilonidal sinus)炎は仙尾骨部の正中付近にみられる,皮下組織を中心とした化膿性疾患で,膿瘍を形成した急性期と,膿瘍が自潰あるいは切開により瘻孔を形成した慢性期があり,それぞれ治療法が異なる.癤,癰,痔瘻,汗腺炎などとの鑑別が必要になることもあるが,本疾患では,①仙尾骨部背面正中部で,肛門寄り皮膚の小凹窩の存在(図1),②繰り返す炎症の既往,③好発年齢および性別(若年者で,男性に多い)などの特徴に注意すれば,診断は容易である.
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