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特集 Day Surgeryはどこまで可能か
整形外科領域におけるDay Surgery
Day surgery in orthopaedic surgery
佐藤 安正
1
Yasumasa SATO
1
1佐藤整形外科医院
pp.67-71
発行日 1991年1月20日
Published Date 1991/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900354
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米国ではday surgeryが普及しつつあり,おおいに医療費の節減に貢献しているときいている.本邦では,健康保険制度の影響もあり,ほとんど関心が寄せられていない.
筆者は,無床診療所の外来手術例の経験と慶應大学整形外科教室の外来手術記録の集計調査を基にして,手術部位,麻酔の種類,手術内容,術後管理の4項目を検討してday surgeryの適応を3段階に分類した.(Ⅰ)従来から局麻で行われている外来小児科手術,(Ⅱ)やや侵襲が大きくなるが,合併症の危険の少ない整形外科診療所でも行いうる手術,(Ⅲ)本来入院すべきもので,伝達麻酔が必要な専門医あるいは熟練した整形外科医が行うべき手術て,術後合併症の危険も多いことから術後管理が必要なもの.これらの分類に対して,それぞれ適応と考えられる疾患を提示した.
最後に,day surgeryの問題点についてふれ,本邦でday surgeryが育たない理由が,現行の健康保険診療の低い手術料と安い入院費,入院日数によって給付が左右される生命保険補償の基準にあることに言及した.
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