Japanese
English
臨床報告
経過観察中に嵌頓した成人右側Bochdalek孔ヘルニアの1例
A case of incarceration of an adult right-sided Bochdalek hernia discovered by intestinal obstruction
中森 万緒
1
,
宮﨑 麻衣
1
,
鳥井 恒作
1
,
澤木 康一
1
,
田中 友理
1
,
石榑 清
1
Mao NAKAMORI
1
1江南厚生病院外科
キーワード:
成人Bochdalek孔ヘルニア
,
絞扼性腸閉塞
,
ヘルニア嵌頓
Keyword:
成人Bochdalek孔ヘルニア
,
絞扼性腸閉塞
,
ヘルニア嵌頓
pp.823-826
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214593
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要旨
症例は52歳女性.持続する腹痛,腹部膨満感,嘔気を主訴に受診した.来院時CTで横行結腸が右側の胸腔内へ脱出していた.腸管拡張は認めず腹部症状も消失したため,経過観察となったが,1週間後に腹部症状が再燃したためCTを再検したところ,胸腔内へ脱出した横行結腸を閉塞機転として口側が著明に拡張していた.横隔膜ヘルニア嵌頓による腸閉塞の診断で,イレウス管にて減圧ののち手術方針となった.ヘルニア門はBochdalek孔で横行結腸がRichter型に嵌頓していた.腸管損傷や虚血所見はなく,ヘルニア門を単純縫合閉鎖し終了した.術後4年,再発なく経過している.今回,比較的まれな成人の右側Bochdalek孔ヘルニアが嵌頓した症例を経験したため報告する.
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