特集 鼎談
術中トラブルの予防と対策
甲状腺・上皮小体手術
食道の問題
藤本 吉秀
1
,
三村 孝
2
,
的場 直矢
3
1東京女子医科大学内分泌センター外科
2済生会中央病院外科
3仙台市立病院外科
pp.1303-1305
発行日 1989年9月30日
Published Date 1989/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210466
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的場 次に食道の損傷ですが,食道に浸潤があるものを食道壁を切除していて偶発的に穴があいてしまうことがあるようですね.
藤本 食道内腔まで癌が浸潤しているのをその部分を切ってとって縫うと,縫合不全が100%近く起こっておりました.それで必ずドレーンを入れておき,縫合不全が起こっても,食道の穴の大きさよりも皮膚の大きさを大きく切っておけば下から肉芽が上がってきて必ず治ると思っていたんです.最近,形成外科の先生の手術を見ていて考え直しました.細い縫合糸を使って丁寧に縫うとちゃんと一次的に治るんです.
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