Japanese
English
臨床報告
回盲部アメーバ性肉芽腫(アメボーマ)の1例
A case of an amebic granuloma (ameboma) in the ileocecum
平野 達雄
1
,
下山 孝俊
1
,
高木 敏彦
1
,
原田 達郎
1
,
中山 博司
1
,
福田 豊
1
,
橋本 茂廣
1
,
藤井 良介
1
,
野川 辰彦
1
,
石川 喜久
1
,
小武 康徳
1
,
石井 俊世
1
,
内田 雄三
1
,
三浦 敏夫
1
,
辻 泰邦
1
,
関根 一郎
2
Tatsuo HIRANO
1
1長崎大学医学部第1外科
2長崎大学医学部原研病理
pp.1481-1485
発行日 1981年9月20日
Published Date 1981/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207802
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はじめに
アメーバ症は赤痢アメーバEntamoeba histolyticaの経口感染によりおこり,近年わが国において本症をみることは比較的まれとなつた.しかもその報告のうち多くはアメーバ性肝膿瘍などの腸外アメーバ症であり,腸アメーバ症は少ない.最近われわれは,回盲部に巨大な潰瘍を伴う肉芽性腫瘤を形成し,切除標本の病理組織学的検査によりはじめてアメーバ症と診断された症例を経験した.本症例の炎症性腫瘤はわが国ではきわめてまれなアメボーマamebomaと呼ぶべきものと思われるため,ここに報告していささか考察を加えたい.
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