特集 術後1週間の患者管理
腎臓摘出術
遠藤 忠雄
1
1北里大学医学部泌尿器科
pp.595-599
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207671
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近年,日本も長寿国となり,高齢者に対する腎摘出も増え,また医療技術の進歩により腎不全患者に対する腎摘出術も積極的に行なわれている.この腎摘出術も,患者の一般状態,原疾患及び周囲諸臓器との関連によりその手術方法が異なる.また手術方法により手術侵襲も異なるため,術後患者の管理も,これら諸要因により大きく変つてくる.
腎摘出にあたつて,腎への到達法は種々の変法もあるが,要約するとその頻度の多いものから挙げると経腰的到達法,経腹的到達法,経胸的到達法,経背的到達法に分けられる.
これらの手術で,患者に対する手術侵襲の最も大きいのは,経腹的腎摘出術と経胸的腎摘出術である.日常最も多く行なわれるのは経腰的腎摘出術,次いで経腹的腎摘出術で,術後管理の要点もこの二者が焦点となる.
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