Japanese
English
臨床研究
術後急性腎不全時における自由水クリアランスの意義
The significance of free water clearance in postoperative acute renal failure
上甲 幸夫
1
,
玉木 芳郎
1
,
豊永 文雄
1
,
清水 英範
1
,
藤石 慎二
1
,
木村 茂
1
Yukio JOKOH
1
1愛媛大学医学部第2外科
pp.1745-1750
発行日 1979年11月20日
Published Date 1979/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207324
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はじめに
術後管理はきわめて重要であり,術後合併症は常に外科医を悩ませるものである.特に急性腎不全(acuterenal failure以下ARFと略す)は,その診断と治療が遅れると,予後はきわめて悪い.従来のARFの診断基準1)とされている尿量,BUN,血清クレアチニン,血清K値などの測定の結果,ARFと診断された時には腎機能障害はすでにかなり進行している場合が多い.その理由として,BUN,血清クレアチニンは,普通,腎機能の70%以上が障害をうけたときはじめて上昇するからである.
1956年,Smith2)がFree water cleatrance(以下CH20と略す)なる概念を発表し,1973年,Baek3-5)らは,ARFの予知ならびに予後にCH20がきわめて有用であると報告した.
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