Japanese
English
特集 Elemental Diet
EDの特性と適応
Properties and indications of elemental diet
小越 章平
1
,
佐藤 博
1
Shohei OGOSHI
1
,
Hiroshi SATOH
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.457-462
発行日 1979年4月20日
Published Date 1979/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207139
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はじめに
Dudrickらによって,経中心静脈栄養法(IVH)が紹介されて以来,早や10年の歳月が流れた.静脈栄養だけで小児が成長し,成人の体重は増加し,傷がよく治癒するということはそれ以前考えられなかつたために,全世界から驚きの目で迎えられ,それ以来,外科栄養のブームをつくるきつかけとなつたことは衆知のとおりである.経口,経腸栄養でなしとげられなかつた高熱量投与が,経中心静脈にカテーテルを挿入することにより可能となつたために,この高熱量投与の効果はいろいろな疾患において,大きな臨床効果をもたらした.わが国においても,本法は広く一般化されるようになつたが,このはなばなしい静脈栄養法のかげにすつかりかげを潜めた形となつていた経腸栄養法も,Elemental diet(ED)として再び大きく脚光を浴びるようになつた.もし,IVHと同様に高熱量投与が経腸的に可能ならば,合併症も少なく管理面でも,またこれらの強性栄養法をやられる患者側からいつても非常に楽な方法には違いない.本特集はEDについての現況をいろいろな面から考察されると思われるが,ここではEDの意義,製品,その特性,適応などについて述べる.
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