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特集 腹部手術後の輸液—私はこうしている
輸液の手技と装置
Practical and up-to-date techniques of intravenous fluid administration
長谷川 博
1
Hiroshi HASEGAWA
1
1国立がんセンター外科
pp.205-210
発行日 1977年2月20日
Published Date 1977/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206680
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はじめに
輸液の手技と装置は,医師個人の指先の技術つまり器用,不器用によつても変り,また,考え方によつても左右される.また一方,次々と現れる新しい器具装置は,医師ごとにまたは施設ごとに経済的な理由や偶然の出会いによつて採否が決まることが多い.つまり輸液の手技と装置には,主観的な理論や思考過程も関係する一方,偶然性がかなり大きく影響している.したがつて,本稿は,卒後20余年を経た一外科医が,その生来の物好き--細かい事への異常な興味によつて感じとった主観的個性的な考えをまとめたものであることをあらかじめお断りしておきたい.しかし著者は卒後20余年を経た今日でも,朝な夕な乳幼児の採血・輸液から成人の肝広範囲切除後の輸液に至るまで,著者1人で--いわゆるネーベンもなしに--プランを立て実際に針を刺す毎日を送つている.したがつて,このような特殊な環境にある者の主観的個性的な考え方は,読者に何らかの意味でお役に立つものと期待している.
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