Japanese
English
臨床報告
99mTcにより診断し得たMeckel憩室の1例と本邦報告例580例の統計的観察
A case of Meckel's diverticulum diagnosed with 99mTc-pertechnetate scanning of the abdomen and a review of 580 cases from Japanese literature
山口 宗之
1
,
竹内 節夫
1
,
村国 均
1
,
粟津 三郎
1
,
星野 道雄
2
,
四宮 範明
2
Muneyuki YAMAGUCHI
1
1東邦大学医学部第2外科
2東邦大学医学部小児科
pp.1647-1651
発行日 1976年12月20日
Published Date 1976/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206647
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はじめに
Meckel憩室の診断は非常に困難であり,他の開腹手術の際偶然に発見されることが多い.多くは無症状に経過することが多く,なかには合併症を併発し種々の臨床症状を呈し,緊急手術を施行し発見されることが多い.合併症のなかでも腸閉塞,腸重積,憩室炎が主で,その他出血,穿孔等があると言われている1).一般に新生児期は主に消化管通過障害が多く,乳幼児期になると出血性潰瘍が主となる傾向がある2).
Meckel憩室については,土屋ら3)(1956),清成4)(1964),田中ら1)(1970)が本邦報告例を集計している.その後著者らは1976年6月までの文献上の報告例136例の集計を加え,本邦文献例580例について統計的観察をおこなつた.また術前に99mTc-pertecbnetate(以下99mTcと略す)スキャンで診断し得た自験例1例を報告し,合せて本邦報告例14例について文献的に考察した.
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