Japanese
English
臨床研究
先天性肥厚性幽門狭窄症—術後嘔吐を中心として
Postoperative vonliting in congenital hypertrophic pyloric stenosis
飯島 勝一
1
,
牧野 永城
1
,
干 哲三
1
Katsuichi IIJIMA
1
1聖路加国際病院小児外科
pp.1481-1484
発行日 1975年11月20日
Published Date 1975/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206384
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はじめに
Ramstedtの幽門筋切開術は先天性肥厚性幽門狭窄症の治療として,安全なしかも十分に満足すべき効果がえられる手術法として普遍的に用いられている.しかしながら,一方術後長期間にわたつて嘔吐が続いたり,体重の増加がおもわしくない症例も少なからず見聞されている.この術後嘔吐は外科医にとつて頭の痛い問題であるが,これに関する報告は幽門狭窄症に関する数多くの文献の中にあつてきわめて少なく,その本態は解明されていない.この観点よりわれわれは,この嘔吐が果して臨床的な因子と何らかの関係ありや否やを検討してみたところ,若干の知見がえられたので報告する.
材料は聖路加国際病院および佼成病院において1964年から1973年の10ヵ年間に本症で外科的治療を受けた54例である.
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