海外だより
アメリカにおける人工心臓研究の現況—Artificial Heart Program Conferenceから
佐藤 富蔵
1,2
1東京女子医科大学
2日本心臓血圧研究所
pp.1562-1565
発行日 1970年10月20日
Published Date 1970/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205234
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
筆者は1966年9月より1967年8月までYale大学にResearch Fellowとして留学し,帰国後7ヵ月で再度同大学よりResearch Associateとして招聘をうけ,1968年4月より1969年8月まで滞米し主として補助循環の研究に従事した.特に第2回目の時はNIHのArti-ficial Heart Programの契約研究に従事し,1969年6月首都ワシントンで行なわれたArtificial Heart Pro-gram Conferenceにも出席し,アメリカにおける人工心臓研究の大体の様子をうかがうことが出来たのでアメリカ生活の思い出に加えてこの点にもふれてみたいと思う.
筆者が学んだYale大学はアメリカ合衆国Connec-ticut州,NewHavenにある.車でNewYorkへは1時間半,Bostonへは3時間で行けるという地理的にも便利な所で人口20万足らずの小さなおちついた雰囲気の町である.木が多くて美しい町であり,その中心部にYale大学があり,MedicalCenterも近くにある.Yale大学は260年余の歴史を有し,12のCollegeと9のGraduateSchoolよりなる総合大学である.筆者の学んだのはMedical SchoolのCardiovascular Sur-geryのDepartmentである.Chiefは上大静脈一右肺動脈吻合の術式で知られるDr.Glennである.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.