Japanese
English
特集 初療の要点
めまい,頭痛
Vertigo and headache
佐藤 文明
1,2
Fumiaki SATO
1,2
1日赤中央病院 脳神経外科
2東京大学脳神経外科
pp.25-30
発行日 1968年1月20日
Published Date 1968/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204489
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はじめに
めまい,あるいは頭痛を主訴とする患者の診療にあたつて,どのような原因疾患を考え,どのように処置するかという点について,主として外科的(神経外科的)立場から簡単に述べることにする.めまい,頭痛のどちらについても,それらが発現する機序,本態に関しては不明の点が多く,またその原因となる疾患も無数に考えられる.原因疾患の一応の診断をつけるために最も参考になるのは,一般神経疾患の診断の場合と同様,患者の現病歴と臨床神経学的諸症候である.それによって,原因疾患の部位,性質などについて一応の判断がつくと思う.つまり,めまい,頭痛のおこり方,型などを明らかにするとともに,それに随伴する諸症候をはつきりさせることが最も大切である.以下にめまい,頭痛のそれぞれについて,それらの発現機序,解剖学的事項,分類,原因として考えられる疾患,治療法などにつき簡単に述べてみよう.
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