Japanese
English
綜説
エーテル吸入麻醉の副作用に対する抗ヒスタミン剤の効果
Restamin for Complications of Ether Narkosis
飯田 茂
1
,
藤原 省三
1
Shigeru IIDA
1
,
Shozo FUJIWARA
1
1三重県立大学医学部第一外科
1First surgical clinic,medical college of Mie
pp.203-206
発行日 1955年3月20日
Published Date 1955/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201588
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緒言
元来エーテル吸入麻酔の最も不快な症候は,口腔及び気道粘膜の刺戟の結果,分泌物の増加を来し,術中に於いては頻回の吸引,術後に於いては肺合併症を惹起することは衆知のことである.吾吾はこの対策としてアトロピン及びスコポラミンを使用して来たのであるが,矢張り分泌物の多い症例に屡々遭遇した.
最近抗ヒスタミン剤であるレスタミンを前麻酔に使用したところ,従来経験したエーテルの不快な副作用は殆ど抑制され,術中は云うに及ぼず,覚醋時の悪心及び嘔吐も減少することを得たので之に就き報告する.
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