症例
外科的結核症と蛔虫
小出来 一博
1
,
石井 淳一
2
1厚生蓮安曇病院
2東京大學木本外科
pp.374-375
発行日 1953年7月20日
Published Date 1953/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201273
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外科的結核症としての脊椎,骨盤のカリエスにより,漿膜の防禦的保護を有しない結腸後面に糞瘻を生ずることは種々報告があり,その手術方法についても種々論議されている.又蛔虫は種々外科的疾患と関係があり,かかるカリエスによる膿瘍内に蛔虫が見出だされたことは報告があるが,カリエスによる糞瘻より蛔虫の出たことの報告はみない.
最近我々は骨盤カリエスによる冷膿瘍が結腸及び臀部に自潰して,臀部瘻孔より数度にわたり蛔虫が排出された例を経驗したので,ここに報告する.
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