Japanese
English
綜説
動脈塞栓剔除術3例の経驗
Experiences with three Cases of Arterial Embolectomy
木本 誠二
1
,
杉江 三郞
1
,
角田 正彥
1
Seiji KIMOTO
1
,
Saburo SUGIE
1
,
Masahiko TSUNODA
1
1東京大學醫學部木本外科
1Department of Surgery University of Tokyo Medical School
pp.475-479
発行日 1952年10月20日
Published Date 1952/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201101
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動脈塞栓症は外科臨床において,時として遭遇する疾患であるが,その初期の適切な剔除手術に成功する例はきわめて少いようである.塞栓は文字通り突然に動脈を閉塞し,さらに動脈管の攣縮も伴つて,部位によつては,例えば脳や肺の太い動脈では,それだけで致命的であり,また四肢などに広範な組織の壞死を招く危險があるが,我國においても,新たに血管外科が取り上げられた今日,この動脈塞栓症に対する外科治療に関して,再認識する必要もあるかと考え,また,たまたま本年(昭和27年)初頭から現在迄に,わが教室において3例の動脈塞栓剔除術を経驗し,ことにその手術の時期によつて夫々異つた興味ある経過をとつた症例をこゝに報告すると共に,最近の文献から動脈塞栓症の取扱い方についても若干言及致したいと思う.
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