Japanese
English
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宿題報告「血管外科」報告要旨
Special Report Vascular Surgery
木本 誠二
1
Seiji KIMOTO
1
1東京大學
1University of Tokyo Medical School
pp.157-158
発行日 1952年4月20日
Published Date 1952/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201001
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- Abstract 文献概要
I 血管移植
動脈の欠損部に対する接続法として自家静脈を使用するよりも同種動脈移植の方が遙かに成績が良好であり,又安全性の高いことは昨年度の本会で報告した通りであるが,長期に亘る犬の腹犬動脈への移植成績も良好である.しかし実地臨床上これを行うことは,適当な材料を完全に無菌的に得難い点,並に保存期間に制限のある点から極めて困難である.この意昧で吾々はアルコール内に固定保存した動脈片移植を研究した.
犬に於ける実驗でこれが殆ど新鮮同種動脈片移植に劣らぬ成績を得ることを確かめた上,臨床的に数例に就て実施した.この際感染が起れば失敗に終ることは新鮮同種動脈片の場合と同様であるが,感染が起らなければ充分に成功し得ることを経驗した.
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