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当院は栃木県南部の栃木市にある地域中核病院で長らくJAが経営母体でしたが,地域医療再生基金の助成を受けてJAを離れ近隣2病院と統合再編の結果,平成25年4月よりとちぎメディカルセンター下都賀総合病院と病院名が変更になりました.さらに平成28年4月には近くに新病院が完成予定です.栃木市(約16万人)は首都圏から電車で1時間半の距離にあり,四季の自然が豊かでブドウやイチゴなどの特産品も多く,蔵の街としても知られているように名所旧跡も多彩で世界遺産の日光もドライブ範囲内にあります.
病院の常勤医師は現在37名と少数ですが,伝統的に地域の先生方との交流が盛んで症例検討会やカンファレンス,臨床病理検討会(CPC),市民公開講座なども積極的に行われています.院内では各科の連携は良好で忙しい中でも一丸となって診療にあたっています.さらに早くから医療事故防止・情報開示に取り組み,歴代の院長は自ら説明や対応にあたり,よく説明し患者と家族の同意を得ることがいかに大切かを実践しています.外科スタッフは院長代理の山崎,診療部長の児玉,医長の近藤,今西,小松原の5名です.診療は消化器外科,呼吸器外科,一般外科が中心で日本外科学会修練施設および日本消化器外科学会修練施設として先生方からも信頼されています.高齢化が進んだ地域がら,進行例やハイリスク例も多い傾向にあり標準治療が適応とならないケースも多々ありますが,毎週消化器科との症例検討会により連携を密にして丁寧な診療を心がけています.平成25年度の手術症例は326例で,その内訳は胃十二指腸疾患43例,大腸疾患83例,肝胆膵疾患53例,呼吸器疾患18例,乳腺疾患23例,ヘルニア70例,その他外傷や腹膜炎手術となっています.他施設と同様に腹腔鏡や胸腔鏡を用いた手術が年々増加している傾向です.慌ただしい日常臨床のなかでも切磋琢磨しあい,その成果を地方会や全国学会に発表することを目指しています.臨床研究や臨床成績の発表が病院のレベルアップに通じるものと考えています.
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