勤務医コラム・40
さよなら夏の日
中島 公洋
1
1慈仁会酒井病院外科
pp.1161
発行日 2012年9月20日
Published Date 2012/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104219
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- 文献概要
学生の頃,甲子園の決勝も終わった夏の終わりの黄昏時に,廊下に差し込む西陽を見て,ふと感じたなんとも言えぬsentimentalなあの気分…….外科医になってからこの30年は忙しすぎてそんな高尚な感覚は忘れていたが,ここ最近は再び感じるようになってきた.「年をとって季節のうつろいに敏感になった」ということとは違う「一種の淋しさ」に似た感覚だ.
手術,論文,動物実験,学会,医局の仕事,学生のこと,ネーベン等々で超多忙のジェットコースターに乗ったような「人生の夏」が,もう終わった.さよなら夏の日……いつまでも忘れないよ……山下達郎の曲が心に染みる.
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