勤務医コラム・34
外科の灯台
中島 公洋
1
1慈仁会酒井病院外科
pp.347
発行日 2012年3月20日
Published Date 2012/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103988
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- 文献概要
私は放射線科の先生が好きだ.外科医のようにギスギス,ギラギラしたところがなく,皆心優しい.いつも冷静で,正しい診断・正しい病態把握を指し示してくれる灯台みたいな人たちだ.
彼らと話すことで,術前に自分の頭の中にあるイメージを再確認できるうえに,自分の認識の誤りに気づくこともあり,それが手術の現場で何よりも強い味方となる.出血やleakなど,起きてほしくないことが起きて,われわれがいちばんつらい時期にも冷静に画像を読み,つぎにどういう手を打つべきかを示してくれる.ときにはIVR的手法を使って根こそぎ解決してくれることもある.慢性期にも,放射線治療という手法によって,われわれの担当患者の軽愁訴に一役買ってくれる.本当に,放射線科様々である.
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