特集 Q&A器械吻合・縫合のコツ
Q11 ファイアしたあとはknotをすぐに緩める,それとも数秒そのままにする?
中村 利夫
1
,
中村 達
1
Nakamura Toshio
1
1浜松医科大学第2外科
pp.324
発行日 2003年3月20日
Published Date 2003/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101259
- 有料閲覧
- 文献概要
器械吻合において発生しうる合併症の一つに吻合部出血がある.Williamらは大腸における器械吻合部の術後出血の集計を行い,器械吻合を施行した775例中17例(1.8%)に緊急手術または輸血を要する出血を認めたとし,なかでもサーキュラーステイプラーを用いた直腸の吻合部出血が11例と多かったと報告している1).
この出血を防ぐためには自動吻合器の締め幅を狭くするか,自動吻合器のステイプル数が多く間隔が密なものを使用するかであるが,これは同時に吻合部の組織の挫滅や狭窄をきたすおそれがあるため一概には論じ得ない.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.