外科の常識・非常識―人に聞けない素朴な疑問・39
乳房切除にリハビリは必要か
筒井 信一
1
Shinichi TSUTSUI
1
1松山赤十字病院乳腺外科
pp.370-371
発行日 2007年3月20日
Published Date 2007/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101233
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【はじめに】
乳房切除術後のリハビリの目的は,術中や術後の一定期間の運動制限や創痛によって起こる肩関節の拘縮,上肢の挙上障害を改善させることである.以前行われていた胸筋合併乳房切除術後には本格的なリハビリを必要とした.現在,主に行われている胸筋温存乳房切除術や腋窩リンパ節郭清を伴う乳房部分切除術は胸筋合併乳房切除術に比べ手術侵襲は軽いが,肩関節の拘縮や上肢の挙上障害を起こす可能性がある.
本稿では,時代とともに乳癌に対する手術の術式も変わり,手術侵襲も軽くなってきたなかで,乳房切除にリハビリは必要かについて文献を中心に考察する.
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