増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理
その他
乳房切除術
萬谷 京子
1
,
大木 慶子
1
,
逢坂 佳宗
2
Kyoko YOROZUYA
1
1川崎市立川崎病院外科
2川崎市立川崎病院麻酔科
pp.197-201
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212695
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乳房切除術の周術期管理は,各施設で工夫が重ねられていることと拝察する.本稿では,当施設で行っている現在の方法・工夫について述べる.
本術式に特徴的な合併症は,術中体位による頸部・肩関節部・上肢などの筋肉痛・神経障害,消毒液塗布やテープ貼付による接触性皮膚炎・水疱,出血,血清腫,皮弁の血流障害,縫合不全,感染,創痛,皮弁作製領域の知覚異常,ドレーンが皮下の組織に接触することに伴う出血や痛みなどである.これらのうち,完全な予防が困難で,全身状態に影響を与える可能性があり,速やかな対処が必要になる合併症は,出血である.
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